クラウドワークスは、日本最大級のクラウドソーシングサービスです。利用企業は78万社以上、仕事の案件は570万件以上もあるため、フリーランサーや副業、主婦、大学生など多くの人が仕事のやり取りに利用しています。
筆者は、クラウドワークスを通じて「仕事を依頼した経験」と「仕事を受注した経験」のどちらもある現フリーライターです。確定申告も自分で行っています。
クラウドワークスをはじめたいという方の中には、「副業の場合でも年末調整や確定申告が必要なの?」「フリーランスの場合、どのように確定申告すれば良いの?」と不安な方も多いでしょう。そこで、この記事ではクラウドワークスで確定申告が必要な条件や、源泉徴収票や支払調書の発行方法、所得区分について解説します。
クラウドワークスで確定申告が必要な条件とは
クラウドワークスで報酬を得たすべてのワーカーが確定申告を行う必要はありません。確定申告が必要になる条件は、以下のとおりです。
これは、クラウドワークス以外の副業でも同様です。所得税の申告は必ず行わなければならないため、収支を確認しましょう。
ただし、ここで注意が必要になるのが、「所得」と「収入」の違いや「経費」の存在です。それぞれの意味は以下のとおりです。
たとえば、副業ワーカーのクラウドワークスの所得が以下のようになった場合、確定申告は必要ありません。
源泉徴収票・支払調書のクラウドワークスでの発行方法
確定申告を行う際には、源泉徴収票が必要になります。ここでは、必要になる可能性のある支払調書の発行も併せて発行方法を解説します。
源泉徴収票を受け取る方法
そもそも源泉徴収とは、報酬の支払い者が、報酬を受け取る側に代わって報酬から所定の金額を天引きして納税する制度です。つまり、クラウドワークスでいえば「クライアントがワーカーの代わりに、報酬から所定の金額を納税してくれている」と考えられます。
クラウドワークスでは、案件を受ける際に「報酬から源泉徴収されるかどうか」を選べます。法人であれば、ほぼ確実に源泉徴収されるでしょう。
「報酬から源泉徴収する」を選んだ場合には、法人の方で源泉徴収分の所得税を納付してくれます。そのため、翌年1月31日までに源泉徴収票(書面もしくは電子データ)を発行してくれます。
源泉徴収してもらった場合には、源泉徴収分の申告をしないと、二重で所得税を支払ってしまう可能性もあります。申告時に不備がないように、毎月の報酬と源泉徴収税額を記録しておくことがおすすめです。
支払調書の発行方法
源泉徴収票のやり取りは、クライアントと直接連絡を取り合う必要がありますが、支払調書であればクラウドワークスから発行できる可能性があります。支払調書には、支払金額や源泉徴収税額が明記されています。
ただし、クライアントがワーカーに対して発行する義務はないため、必ずしも発行できるわけではありません。
発行方法は、該当クライアントの契約画面から「帳票メニュー」を開き、「支払調書」をクリックすれば表示されます。
クラウドワークスで稼いだ所得の確定申告時の区分
所得の金額や源泉徴収税額がわかったところで、確定申告をする際には、どのような区分で所得を記載すべきなのでしょうか。クラウドワークスで稼いだ所得は、会社員の「給与所得」とは異なり、以下の2つの区分で記載が可能です。
事業所得
事業所得とは、農業や小売業、サービス業などの事業活動を行って獲得した所得です。フリーランスの場合も、個人事業主に含まれるために利用可能です。
事業所得で申告するには、ある程度まとまった所得が必要になります。ただし、節税効果のある「青色申告」が可能になります。また、事業所得の方が経費として認められる費用が多いことも減税につながるでしょう。
雑所得
雑所得は、給与所得や事業所得、利子所得など定義が定められている所得に当てはまらない所得です。副業の場合、一般的には雑所得で申告することがおすすめです。
また、雑所得は「白色申告」で確定申告を行います。
まとめ
この記事ではクラウドワークスで確定申告が必要な条件や、源泉徴収票や支払調書の発行方法、所得区分について解説しました。お金を稼ぐ以上、本業・副業のどちらかにかかわらず税金の仕組みについては理解しておくことが必要です。
最近では、簡単に確定申告を行える会計ソフトも多く提供されています。また、不安があれば税理士に確認することで確実な確定申告が可能になります。
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