日本最大級のクラウドソーシングサービスである「クラウドワークス」。ワーカー数は480万人、利用企業は78万社以上と膨大なユーザーが利用しています。
これまで、筆者はクラウドワークスでの発注経験・受注経験のどちらもあります。残念ながらトラブルに遭ったこともあります。
そこで、この記事ではクラウドワークスでよくあるトラブル事例や、トラブルに遭わないための対策・遭ってしまった場合の対策を解説します。事前に知識として把握しておくと、自分の身を守ることにつながります。ぜひ、参考にしてください。
クラウドワークスでよくあるトラブル5選
クラウドワークスでワーカー(仕事の受注者)として利用する際に、よくあるトラブルをまとめました。
ここから、それぞれのトラブルについて解説します。
SNSで連絡を取りたがる・個人情報の開示を求められる
クラウドワークスを利用する際には、クラウドワークス上に登録した情報を確認すれば発注者・ワーカーのどちらも、それぞれの情報を十分に確認できます。また、連絡のやり取りは、クラウドワークス上のメッセージ機能を通じて発注者と連絡を取ることが基本です。
しかし、SNSで連絡を取りたがる・個人情報の開示を求められた場合、以下のようなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
特に初心者ワーカーの場合、クライアントに要求された際に、わけもわからないまま「Yes」と言ってしまい、トラブルに巻き込まれてしまうのです。
音信不通になる・報酬が支払われない
依頼を受けてからクライアントが音信不通になると、音信不通になったタイミングによって以下のような損害を受けることになります。
契約後に音信不通になることは意外と多くあります。また、音信不通ではなくとも、数日間連絡が返ってこないということも。長期的にストレスを受けるため、できる限り回避したいトラブルといえます。
テストライティングを悪用する
ライティングにおいては、よく案件を受ける前にテストライティングとして単価がとても安い課題を課せられることがあります。
たとえば、2,000文字を500円で記事を執筆し、その内容を確認して依頼するワーカーを決定するのです。テストライティングとうたえば、報酬を大幅に引き下げても、多くのワーカーが応募してきます。
しかし、なかにはテストライティングを悪用したクライアントと、以下のようなトラブルに巻き込まれることがあります。
テストライティングを受けるワーカーは、下手な対応をすれば採用してもらえないと思うため、言いなりになりやすい傾向があります。そのため、「もう1本テストライティングを追加したい」といわれれば、どうしても受けてしまうでしょう。
また、テストライティングに落選したと連絡があったのにも関わらず、自分の執筆した記事が他人名義で公開されている、というのもよくあるトラブルです。
契約時に提示された内容と実際の業務内容が異なる
契約時に説明されていた業務内容が、案件の途中で業務内容が変更になることがあります。この場合、ほとんどが報酬は変わらないまま業務を追加されます。
たとえば、契約時には「記事の執筆」までだったのに、途中で「WordPressへの投稿」を依頼されるなどが挙げられます。
直接取引を持ちかけられる
直接取引は、クラウドワークスを仲介せず、クライアントと直接契約を結ぶことをいいます。
実はワーカーにとってはシステム利用料(基本的に報酬の20%)がかからなくなるため、正直にいうとおいしい話です。
しかし、直接取引をした場合、以下のトラブルに発展する可能性があります。
クラウドワークスではクラウドワークスを仲介とした直接取引は認められていません。メッセージ機能で直接取引に関するやり取りが見つかると、最悪の場合アカウントが使用できなくなる可能性があります。
また、クラウドワークスでは「仮払いシステム」が採用されており、契約を結べば基本的に報酬が支払われないということはありません。しかし、直接取引の場合にはこうした対策がないため、報酬が支払われないという事態に陥りやすいのです。
クラウドワークスのやばいクライアントの見分け方
紹介したようなトラブルに巻き込まれないためには、やばいクライアントと契約しないことが最も大切です。そこで、ここではやばいクライアントを見分けるポイントを紹介します。
本人確認や認定クライアントなどの認証の有無
クラウドワークスは、本人確認を済ませなくても仕事の発注・受注が可能です。
利便性に優れたシステムではある一方、悪質なクライアントが複数のアカウントを使ってワーカーを騙そうとすることもあります。
そのため、信用できるかどうかを確認するには、本人認証が済んでいるかどうかを見るようにしましょう。
また、認定クライアントとは、クラウドワークスの設定する項目を満たした信頼性の高いクライアントのことです。そのため、認定クライアントのほとんどは、ユーザーからの評価も高く、健全です。
ワーカーからの評価を確認する
クラウドワークスでは、発注者・ワーカーのどちらも評価を確認できるようになっています。星5つで評価されるだけでなく口コミも確認できるため、どちらもチェックすると良いでしょう。
評価が高くても、口コミを見ると「返信が遅い」「業務内容が異なっていた」など、明らかなトラブルにはなっていないものの、ストレスを抱えて仕事をしたというワーカーがいる場合もあります。
基本的に、ワーカーは継続依頼や次回の依頼を受注するために、クライアント評価を高めにつける傾向があることは理解しておくと良いでしょう。
仕事内容が詳細に記載されているかどうか
契約に関する内容が詳細に記載されているかどうかは必ず確認しましょう。
ライティングであれば、テーマやキーワード、作業範囲、期限などが明記されていることは最低条件といえます。
曖昧な点がある場合には、契約を結ぶ前に必ず確認しましょう。契約後に詳細が明らかになった場合、自分の想定と異なったとしても「ここまで制作しているのだから…」と泣き寝入りしなければならなくなるかもしれません。
クラウドワークスでやばいクライアントと契約してしまったときの対策
クラウドワークスでやばいクライアントと契約してしまい、何らかの被害を被った場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。
クラウドワークス事務局も、こうしたクライアントが横行すると利用者が減ってしまうため、さまざまな対策を練っていますが、基本的にはワーカーとクライアントの二者間での対応を求めています。
基本的な対処法については以下に記載されていますので、気になる方はご覧ください。
【体験談】現役ライターがクラウドワークスで遭遇したトラブル
最後に、現役ライターとしてクラウドワークスを利用する筆者が遭遇したトラブルと、その対応を紹介します。実際に筆者がクラウドワークスで遭遇したトラブルと対応は、以下の2つです。
ワーカーとしてクラウドワークスを利用するのは初心者だったため、あまり参考にならないかと思いますが、それぞれの対応についても紹介します。
テストライティング納品後に音信不通になった際の対応
テストライティングの報酬が500円程度だったため、泣き寝入りしました。クライアントについて調べたうえで対応するとしたら、より多くの手間と費用がかかると考えたためです。
というのも、このクライアントについては公開されている情報があまりにも少なかったことも関係しています。ワーカーとして未熟だったため、クライアントの言うことをすべて信じてしまっていました。
納品後、2か月間検収されず、報酬が支払われないまま連絡が取れなくなった際の対応
この案件については、1か月間しっかり働いたうえで5000文字×3記事提出し、報酬もそれなりでした。そのため、クライアントに複数回にわたり連絡を取った結果、報酬を支払ってもらえました。
仮払いされたとしても、検収されないと報酬が支払われることはありません。クラウドワークスの仕様において、トラブルになりやすい工程の一つといえるでしょう。
ただ、2か月間検収されず、挙句の果てにこちらから連絡するまで音信不通だったため、そのクライアントの案件はお断りすることにしました。
【現役ライターの意見】クラウドワークスの案件を選ぶ際に確認しているポイント
実際に痛い目に遭った反省をから、筆者はクラウドワークスで案件を受ける際に、必ず確認しているポイントがあります。これからクラウドワークスをはじめるという方は、以下の点も参考にしてみていただくと良いかもしれません。
もちろん、こうした特徴に当てはまる発注者がすべて良い悪いに当てはまるというわけではありません。ただ、これからクラウドワークスでがんばろうという方が辛い思いをせずに済むよう、力になれたら幸いです。
まとめ
この記事ではクラウドワークスでよくあるトラブル事例や、トラブルに遭わないための対策・遭ってしまった場合の対策を解説しました。
クラウドワークスは、有効活用できれば初心者にとって非常に有益な場所といえます。そのためには自己防衛するだけの知識が必要です。この記事の内容を頭の片隅に置いておきながら、日々の仕事に取り組みましょう。
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